【セルフチェック】適応障害かも?と疑う方に向けて症状から診断
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監修者船橋 健吾(てらすクリニックひきふね院長)
目次
「最近なんだかいつもと違う…」と感じている方も多いのではないでしょうか。仕事や人間関係、環境の変化など、さまざまなストレスで不調を感じている方は、もしかしたら「適応障害」かもしれません。
適応障害は、特定のストレスによって引き起こされる心の病気で、2020年には150万人にものぼる人が悩んでいるとされています。この記事では、適応障害の症状や診断基準、原因、治療法などを詳しく解説します。適応障害について理解を深めることで、早期に適切な治療を受け、穏やかな日常を取り戻す手助けとなるでしょう。
墨田区曳舟にあるてらすクリニックひきふねでは、適応障害の診療をしております。気軽で便利なクリニックとして、通院のしやすさに定評があります。お悩みのかたは気軽に相談ください。
適応障害の症状チェックリスト
適応障害の症状は、心の症状、体の症状、行動の症状の3つに大きく分けられます。 心の病気というと、気分が落ち込むことばかりが注目されがちですが、実は体や行動にもさまざまな影響が出る可能性があるのです。
これらの症状は、人によって現れ方が異なり、すべての症状が出るわけではありません。 「なんだか最近調子が悪いな」「以前と比べて何かが違うな」と感じたら、ぜひチェックリストを見て、自分の状態と比べてみて下さい。
精神的な症状
適応障害になると、次のような精神的な症状が現れることがあります。
- 気持ちが沈んでしまう(抑うつ気分)
- 不安や緊張感が強い
- イライラしやすくなる
- 集中力が続かない
- やる気が出ない(無気力)
- 眠れない(不眠)
- 食欲がない
身体的な症状
適応障害になると、心の症状だけでなく、体にも次のような症状が現れることがあります。
- 疲れやすい
- 頭痛がする
- めまいがする
- 動悸がする
- 息苦しい
- お腹の調子が悪い
行動面での症状
適応障害になると、行動面でも変化が現れることがあります。
- 仕事や勉強の能率が落ちる
- 今まで楽しめていた趣味に興味がなくなる
- 人付き合いを避けるようになる
- アルコールの量が増える
- 遅刻や欠勤が増える
よくある症状例
適応障害の症状は人それぞれですが、よくあるケースをいくつかご紹介します。
倦怠感が消えない
慢性的なストレスを抱えているため、十分な休息をとっても疲れがとれず、常にだるさを感じている状態が続きます。 どんよりとした疲労感が、慢性的に続くイメージです。
些細なことで怒りっぽくなった
ストレスによって感情のコントロールが難くなり、些細なことでイライラしたり、怒鳴ってしまったりすることが多くなります。 例えば、「満員電車での人の多さにイライラする」「スーパーのレジ待ちで、前の人の順番がなかなか来ないと、必要以上に腹が立つ」など、普段なら気にしないような小さなことでも、過剰に反応してしまうことがあります。
これらの症状に心当たりがある方は、無理をせず、早めに医療機関を受診しましょう。 「まだ、病院に行くほどではない」と一人で抱え込まず、専門家の力を借りることで、より早く、よりスムーズに回復できる可能性があります。
適応障害になりやすい人の特徴
「適応障害」とは、特定のストレスが原因で、心身に様々な症状が現れる病気です。 誰でもかかる可能性のある、とても身近な病気といえます。
適応障害は誰でも起こりうる病気ですが、特に下記のような特徴を持つ人は、注意が必要です。
真面目で責任感が強い
真面目で責任感が強い人は、抱え込みやすく、限界を超えやすい傾向があります。
そのため、同僚が病気で休んだ際、自分の仕事に加えて、同僚の分の仕事も全て引き受けてしまい、長時間労働や睡眠不足に陥るなどの現象に陥りがちです。結果、心身に大きな負担がかかり、適応障害を発症するリスクが高まります。
完璧主義
完璧主義者は、常に理想を追い求め、少しでもミスがあると自分を責めてしまう傾向があります。そのため、プレッシャーを感じやすく、常に緊張状態に置かれることで、心身に疲労を蓄積させてしまいます。
周りの目を気にしやすい
周りの人の評価を過度に気にするあまり、自分の本音や気持ちを押し殺してしまい、ストレスを溜め込みやすくなります。理不尽な要求をされたときにも、周りの目が気になって反論できずに引き受け、結果ストレスを抱えて適応障害を発症するリスクが高まります。
ストレス解消が苦手
ストレスをため込みやすく、発散する方法を知らない、あるいは実践できていない人は、適応障害のリスクが高くなります。ストレスを感じた時に、お酒やタバコに逃げるなど、根本的な解決につながらない方法に頼ってしまう人は注意が必要です。
過去のトラウマを抱えている
過去のつらい経験が、心の傷となって残り、ストレスに弱くなっていることがあります。
例えば、過去にいじめられた経験がトラウマとなり、新しい人間関係を築くことに強い不安を感じてしまうケースなどです。
精神的な病気を患ったことがある
過去にうつ病や不安障害など、精神的な病気を経験した人は、再発しやすかったり、新たな精神的な病気を発症しやすかったりすることがあります。
心身の抵抗力が落ちている時、風邪をひきやすいのと同じように、過去の経験から、心のバランスを崩しやすくなっている状態と言えるでしょう。
適応障害を予防し、再発を防ぐには
適応障害は、適切な治療と生活習慣の改善によって、多くの人が回復に向かう病気です。 しかし、一度経験すると、再発のリスクもゼロではありません。
そこで大切なのは、適応障害になりやすい自分の「心の癖」を知り、ストレスと上手に向き合いながら、再発を予防していくことです。
ストレスと上手に向き合う方法
ストレスの原因は人それぞれです。職場での人間関係、家庭環境の変化、将来への不安など、様々なものが考えられます。
まずは、自分のストレスの原因を把握することが重要です。
「最近、何がきっかけで気分が落ち込むことが多いだろう?」 「どんな時にイライラの感情が湧き上がってくるだろう?」
日記をつけるなどして、自分の心の動きを観察してみると、ストレスの原因が見えてくるかもしれません。
ストレスの原因が明らかになったら、それに対して具体的にどのように対処していくか、行動計画を立ててみましょう。
また、「嫌なことがあった時、誰かに話を聞いてもらう」「気分転換に好きな音楽を聴く」「軽い運動をしてリフレッシュする」など、自分なりのストレス解消法を見つけておくことも大切です。
生活習慣の改善
ストレスに強い心身を作るためには、規則正しい生活習慣を心がけることが重要です。
睡眠不足や栄養バランスの偏った食事は、自律神経の乱れを引き起こし、ストレスへの抵抗力を弱めてしまいます。
規則正しい生活習慣は、心の安定にもつながります。
相談窓口
「適応障害になりやすい自分の性格を変えたいけど、どうすれば良いか分からない…」 「ストレスを一人で抱え込んでしまって、誰にも相談できない…」
そのような悩みを抱えている方は、一人で抱え込まず、専門家のサポートが必要だと感じたら、ためらわずに相談してみましょう。
精神科や心療内科では、あなたの話をじっくりと聞きながら、適切なアドバイスや治療法の提案を行ってくれます。
東京都でお悩みのかたは、ぜひスカイツリー近くにある当院へお越しいただければと存じます。
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心の不調を感じたら、「まだ大丈夫」と一人で抱え込まず、信頼できる人に相談したり、専門機関に頼ってみるのも良いでしょう。
まとめ
適応障害のセルフチェックをされてみて、当てはまるものはありましたでしょうか?いずれにしても、適応障害を疑う場合は早めにストレスの原因を特定し、それに対処していくことが重要になります。
適応障害は、早期に発見し適切な治療を行えば、比較的早く回復しやすい病気です。再発を防ぐためには、ストレスと上手に向き合う方法を身につけ、規則正しい生活習慣を心がけることが大切です。一人で悩まず、専門家のサポートが必要だと感じたら、ためらわずに相談しましょう。
参考文献
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