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適応障害とは?原因と症状や3つの治し方をわかりやすく解説

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監修者船橋 健吾(てらすクリニックひきふね院長)

適応障害とは

適応障害とは、ある特定の状況や出来事が原因で、心身に悪影響をもたらす状態のことを指します。社会生活に支障をきたすケースもあり、不登校や出勤拒否を起こすイメージを持っている人は、多いのではないでしょうか。

特に就学や就職、結婚、離婚のように自分のライフスタイルが変化するタイミングで発症しやすいと言われています。

適応障害によく似た症状としてうつ病が挙げられますが、大きな違いは「ストレスを除いても症状が続くかどうか」です。うつ病はストレスの有無に関わらず長期的に症状が続きますが、適応障害の場合はストレスを排除すると多くの場合で改善します。

適応障害になりやすい人の特徴

適応障害になりやすい人の特徴は、以下の通りです。

  • 相談やサポートしてくれる人が周りにいない
  • 仕事や学校などで多忙な生活を送っている
  • 人間関係がうまくいっていない
  • 病気や災害を経験した
  • 真面目で責任感が強い
  • 人に頼まれると断れずつい引き受けてしまう
  • 繊細で周りの変化に敏感

適応障害になりやすい人は、先天的に刺激に敏感な性格の人が多いと言われています。また周囲の環境によっても、症状が出やすくなるケースがあるようです。

 

適応障害の原因

適応障害の原因の多くは環境の変化に適応できず、過度なストレスを感じることです。

就学や就職、結婚、離婚など特に周りの環境が大きく変化するタイミングにおいては、思うように環境に適応できない方も多く存在します。環境に適応できないことに焦ったり、自分を責めたりするとさらに症状が悪化する恐れもあります。

どうしても環境が合わない場合は、自ら環境を変える選択肢を取ることも重要です。

適応障害の症状

1. 抑うつや不安など気分が落ち込む

適応障害になると、通常時に比べてネガティブな気分になりやすい傾向にあります。不安や抑うつ、無気力などの情緒的違和感を感じた場合は、適応障害を疑いましょう。

また、無気力のようにわかりやすい症状ではなく、日常生活においても思考力や集中力の低下などの症状が起こるケースもあります。長期的に違和感が続く場合は、一度クリニックに相談してみるといいでしょう。

2. 倦怠感などの身体的な違和感を感じる

情緒的な症状だけでなく、身体的な症状を発症することも適応障害の特徴です。適応障害によって生じる主な身体的違和感は、以下の通りです。

  • 全身の倦怠感
  • 涙が止まらない
  • 不眠
  • 腹痛

上記のような身体的な症状が出ると、日常生活に支障をきたすケースもあります。少しでも異変を感じたら休息を取り、クリニックを受診してみましょう。

3. 暴飲暴食などの攻撃的行動を起こす

攻撃的な行動を起こしてしまうことも、適応障害における症状の1つです。具体的には、以下の行動が挙げられます。

  • 無断遅刻や無断欠勤
  • 過剰飲酒や暴食
  • 無謀な運転
  • ギャンブル中毒 など

行動が激化すると周囲の人との関係性が悪化し、さらにストレスのかかりやすい環境を作り出してしまう恐れがあります。最悪の場合、命に関わる重大な問題に発展することもあるでしょう。

取り返しがつかなくなる前に、診断・治療を進めていきましょう。

適応障害の診断方法

適応障害は精神科や心療内科で診断してもらえます。セルフチェックも可能で、オンライン上で無料診断ができます。

ただし、セルフチェックでは正確な診断が難しいことは理解しておきましょう。セルフチェックで適応障害に該当したとしても、実際にはうつ病や双極性障害など、症状が似た異なる病気を発症していたケースもあるくらいです。

適応障害の診断を確実に行いたい方は、医療機関での検査をおすすめします。

適応障害の治し方

1. 環境調整

適応障害の症状が出た際に、ストレスの少ない環境に身を置く「環境調整」は、すぐにでも取り入れられる対処法です。なるべく自身がストレスを感じない環境に身を置くことを意識しましょう。

休職についてはこちらのコラムもご参考にしてください。

環境調整を行う前に、適応障害を発症させた原因を分析することから始めてください。発症した原因に応じて休職や退職、休学など柔軟な選択を取りましょう。

2. 服薬治療

医療機関で服薬治療を行うことも効果的です。

適応障害の服薬治療では、抗うつ薬や睡眠薬を処方します。特に日常生活に支障をきたすくらいに症状が悪化している場合は、服用することになるでしょう。

抑うつや不眠の症状がある際は、専門家に服薬治療の相談をすることがおすすめです。ただし、服薬する際は薬に頼りすぎないように、短期間で少量の薬を服用するように気を付けましょう。

3. 精神療法

カウンセリングや認知行動療法などの精神的治療を行う「精神療法」も、症状によっては用いられます。ストレスを受けやすい人には、共通した特徴があると言われています。

そのため、精神療法を通してストレスの原因を明確にし、対処法を身につければ回復に近づけられるはずです。精神療法に成功すると長期的にストレスに強い心身になるため、再発防止にも繋がる可能性があります。

適応障害の予防方法

1. ストレスを溜め込みすぎない

適応障害を予防する上で、最も大切なのはストレスを溜めないことです。ストレスを溜めないためには「自分を大切にする」という意識が重要です。

そうは言っても、日常生活では何らかのストレスが必ず発生します。あまりにも自分への負荷が大きいようであれば、「環境調整」により自ら環境を変える選択肢も持っておくといいでしょう。

2. 旅行や気分転換は慎重に行う

仕事や学校だけでなく、プライベートでもエネルギーを使う行動は慎重に行うようにしてください。

気分を変えるために旅行に行く適応障害の患者は多くいます。しかし、旅行は体に大きな負担がかかるため、却って症状を悪化させる恐れがあります。

気分転換の際は日程調整が必要な旅行ではなく、近所へ出かけるくらいの「お出かけ」程度に留めておくといいでしょう。

また、ストレス発散のために遊ぶときにも注意すべきことがあります。例えば、大人数の人がいる場所では心が休まる場所がなく、却ってストレスを溜めてしまいかねません。

そのため、人と会う場合は気心の知れた友人だけに留めておくといいでしょう。

適応障害の診断ならてらすクリニックにご相談ください

適応障害を治療せずに放置しておくと、心身に異常が発生し、さらに攻撃的行動で周りにも悪影響を与えてしまうケースもあります。そのため、少しでも違和感を感じたら、早急に環境を変えたり薬を服用したりするなどの対処が必要です。

適応障害は、精神科や心療内科のあるクリニックで診断できます。てらすクリニックでも適応障害の診断が可能で、その人に合った対処法や回復のポイントをわかりやすくお伝えいたします。

適応障害の可能性を疑ったら、ぜひ当院へご相談ください。まずはWeb予約から空き時間をご確認いただけるとスムーズです。